世界血栓症デー日本・市民公開講座2014のご案内


◆世界血栓症デー日本・市民公開講座2014◆
◆10月13日(月・祝/体育の日)
◆13時30分開演(受付12時30分より)
◆砂防会館(東京都千代田区平河町2-7-5)
地下鉄永田町駅(有楽町線・半蔵門線・南北線)4番出口 徒歩1分

心 筋梗塞および脳梗塞は 死因の重要なものとして世界的も認識されていますが、深部静脈血栓症・肺塞栓症も含め、これらの心血管系疾患に共通する原因として の血栓症についての一般社会の認識は、まだまだ少ないと言えます。 血栓症による死亡数が増加する中、病因、危険性、症状、予防法、治療などについて、広 く社会に訴え、犠牲者を少なくすることが 血栓止血学に関わるものの使命と考えます。

国際血栓止血学会は、血栓症の認識を高め、診断、治 療を促進し、最終的に血栓症による障害、死亡を低下させることを目的として、10月13日を世界血栓症デー (World Thrombosis Day)と定め、2014年よりこの企画を世界的に行うことにしました。 (10月13日は、血栓症という用語を作り出し、その病因を提唱した19世紀の 有名なドイツの病理学者、Rudolf Virchow の誕生日です)

血栓症には種々の臨床病態があり、世界血栓症デーは最終的には すべての病態をカバーするつもりです。しかし、この企画を始めるに当たり、まずは症例が多く、生命に関わる重篤な状態になる可能性があるのにも関わらず、  一般的な認識が低い 深部静脈血栓症・肺塞栓症 (DVT/PE)に焦点を絞り、企画を立てることにしました。米国では 毎年50万件以上のDVTが発 生し、これにより10~20万人の死亡が起きるとされております。日本ではまだはっきりとした統計はありませんが、DVTは欧米と同様の頻度で発生すると 推定されており、今後ますます増加が懸念される疾患です。DVT/PEは、発症時に特徴的な症状に乏しく、診断が困難な疾患であり、その病因病態の解明、 治療、予防法などを早急に準備することが必要です。

世界血栓症デーは 国際血栓止血学会を中心として世界各国で同時開催の予定になってい ますが、日本においては 日本血栓止血学会が中心となり、 この企画を行うことになりました。世界血栓症デーに際して、マスメディアを用いた予防、疾患認 知キャンペーン、マスコミ関係者を対象としたプレスセミナー、三陸地方における被災者を対象としたDVT健診および予防講座、東京における一般市民を対象 とする公開講座を開催するつもりです。

世界血栓症デーの企画への皆様のご参加、ご協力のほど、よろしくお願い申し上げます。

日本血栓止血学会 理事長
尾崎由基男