用語集(詳細説明)
凝固第X因子
coagulation factor X
解説
【分子量、半減期、血中濃度】 分子量 59,000 Da、ビタミンK依存性の糖タンパク質、半減期:40-45時間(2日弱)、血中濃度 8mg/L
【構造と機能】
ノックアウトマウスの胎性致死率は85%である。
凝固第X因子マウス胚の約半数は胎齢1日齢で死亡する。生き延びた新生仔もほとんどが5日以内に死亡する。その原因は腹腔内出血によるものである。
【病態との関わり】 凝固Xa因子は細胞膜上のPAR-2活性化することにより、血管内膜肥厚に伴う動脈硬化症や血管組織の炎症などの病因を誘発する。従って、最近市販された
経口活性化凝固第X因子阻害薬(Xa阻害薬)の有用性は将来注目すべき情報である。
【その他のポイント・お役立ち情報】 図表
参考文献
1) 森下英理子:第X因子,一瀬白帝編集,図説 血栓・止血・血管学 血栓症制圧のために.2005,305-312.
2) 水口純:血液凝固関連因子の遺伝子改変動物,同上.2005,810-820.
3) 中富靖,友清和彦:血液凝固X因子の欠損マウス,日本血栓止血誌 11:304-309,2000.(日本血栓止血学会ホームページ,ノックアウトマウスシリーズ/wordpress/publications/index4.html#01からも閲覧可能)
引用文献
著者
森田 隆司
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