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用語集
線溶(Fibrinolysis)
定義
線溶とは、線維素溶解の略語で、線維素とはフィブリンのことである。従って線溶とはフィブリン分解を意味し、フィブリン分解反応の活性化メカニズムが線溶活性化機序である。
ポイント
  1. 線溶反応にはプラスミノーゲン活性化因子・プラスミン系と、それ以外、例えば白血球由来酵素(エラスターゼやカテプシン等)を介する系が知られている。
  2. 循環血液中には微量の血管内皮細胞由来組織型プラスミノーゲン活性化因子(tPA)が存在する。tPA が血液中に約1μM存在するプラスミノーゲンを限定分解により活性化してプラスミンを生成する反応は極めて効率が悪い(ミカエリス定数=65μM)。生理的にはフィブリンが生じて、これにtPAとプラスミノーゲンが特異的に結合することにより濃縮されて、はじめてプラスミン生成が効率よく進行する。フィブリン上で生じたプラスミンがフィブリンを分解し、フィブリン分解産物が血中に増加する。
  3. プラスミンを介さない線溶系は病態により変化するため、関与の程度は、これまでのところ、定かではない。例えば、敗血症では、エンドトキシンにより単球が活性化されて、サイトカインストームが惹起される。サイトカインにより好中球が活性化され、血管内皮に結合してエラスターゼなどを含む顆粒を放出する。顆粒内酵素がフィブリンを分解し、例えば白血球エラスターゼフィブリン分解産物が血中に多量出現する。
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一次線溶(Primary fibrinolysis)
定義
プラスミノーゲン活性化因子によるプラスミノーゲンの活性化が、フィブリンの関与無しで進行し、生じたプラスミンがフィブリンを分解する反応。生じたプラスミンはフィブリンのみならずフィブリノゲンをはじめとする血漿タンパク質を分解する。
ポイント
  1. 循環血液中では、微量存在する血管内皮細胞由来組織型プラスミノーゲン活性化因子(tPA)によるプラスミノーゲン活性化反応は極めて効率が悪く、プラスミンは殆ど生じない。血栓溶解目的でプラスミノーゲン活性化因子を大量に投与したときなどに、循環血液中でプラスミン生成/一次線溶反応が見られる。
  2. 分解産物がフィブリノゲン由来であるかフィブリン由来であるかは、一次、或いは、二次線溶を規定するものではない。
  3. プラスミン以外の酵素によるフィブリノゲンやフィブリンの分解は、一次、二次線溶とは質的に異なる概念である。
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二次線溶(Secondary fibrinolysis)
定義
プラスミノーゲン活性化因子によるプラスミノーゲンの活性化反応に、プラスミンの基質となるフィブリンが、両酵素(原)を結合濃縮し反応効率を高めるという意味での補酵素的役割を果たす。このようにして生じたプラスミンが、フィブリンを分解する反応を二次線溶反応という。
ポイント
  1. 組織型プラスミノーゲン活性化因子(tPA)、及びプラスミノーゲンに存在するリジン結合部位(LBS)と、フィブリン側のC末端リジンが、両酵素(原)のフィブリンへの特異的結合に重要な役割を果たす。
  2. LBSとの結合に関わるリジンと競合する形で二次線溶反応を阻害するのがトラネキサム酸(トランサミン)である。
  3. 播種性血管内凝固症候群のような病態で、二次線溶反応が異常亢進し、プラスミンの生成速度が速いと、プラスミンはα2プラスミンインヒビターによる阻害に競合する形で、血中に存在するフィブリノゲンなどの血漿タンパク質も分解する。
  4. 二次線溶反応が亢進すると、創部はいったん止血するが、数時間後に再出血してくる「後出血」が見られる。亢進の程度が著しいと、ガーゼなどで圧迫しても漏れ出てくる「漏出性出血」がみられる。
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線溶療法
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プラスミノーゲン(plasminogen)
定義
フィブリンを加水分解(線維素溶解:線溶)するセリン酵素であるプラスミンの酵素前駆体で、プラスミノーゲン活性化因子により限定分解され活性化される。
ポイント
  1. 主に肝臓で合成され、19アミノ酸のシグナルペプチドの切断後、791アミノ酸残基からなる糖タンパクとして分泌される。2個所の糖鎖付加部位を有し、血漿中にはAsn289 と Thr346 に糖鎖を有する form I とThr346のみに糖鎖を有する form II がほぼ等量存在する。血漿中濃度はおおよそ 10-17 mg/100 mL (1.2-2μM) である。
  2. 高次構造の維持に重要な N 末端活性化ペプチド (NTP) 領域、約80個のアミノ酸から構成され3組の S-S 架橋による特徴的な2次構造をもつ5個のクリングル領域 (K1, K2, K3, K4, K5)、及びセリン酵素のプロテアーゼ領域からなる。活性中心は His603 - Asp645 - Ser740 で構成される。Arg561-Val562 がプラスミノーゲン活性化因子によって限定分解されて2本鎖のプラスミンとなる。
  3. クリングル領域にはリジン結合部位 (LBS) が4−5個あり、リジンや類似物質、及び一部分解されたフィブリンやα2プラスミンインヒビター(α2PI)のC 末端のリジンに結合する。
  4. 血漿中では自身の NTP 中の Lys50 が、K3 あるいはK4 の LBS に結合し、tight な構造を維持している。フィブリンの C 末端リジンに結合することにより、結合していた NTP は遊離しloose で活性化されやすい高次構造に変化する。これにより更に効率的に活性化される。プラスミンにより Lys77-Lys78 間が切断された Lys78-プラスミノーゲンは NTP を有さず活性化されやすい高次構造をとる。
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ウロキナーゼ型プラスミノーゲン活性化因子(urokinase-type plasminogen activator, uPA)
定義
ウロキナーゼ(urokinase)とも呼ばれ、組織型プラスミノーゲン活性化因子同様プラスミノーゲン分子中のArg561-Val562のペプチド結合を限定加水分解し、プラスミンへと変換、活性化するセリンプロテアーゼである。
ポイント
  1. 55kDaの糖タンパク質で、N末端からEGFドメイン、クリングルドメイン、触媒ドメインから構成される分子構造を有する。細胞内で一本鎖のsingle-chain uPA(scuPA)として合成される。プラスミン、血漿カリクレインによりLys158-Ile159が分解され二本鎖活性型高分子uPA, two-chain-uPA (tcuPA)となる。さらにプラスミンなどによってLys135-Lys136, Arg156-Phe157が切断されると、31.5kDaの低分子uPA となる。
  2. uPAはtPA のようなフィブリンに対する親和性を示さないが、scuPAはtPAより弱いもののフィブリン親和性を示す。そのためscuPAはフィブリンに吸着し、フィブリン上でプラスミンの作用を受けてuPA となり、プラスミノーゲンを活性化することによりフィブリン上に限局した線溶活性を惹起しうる。
  3. uPA-プラスミン系は、血栓の溶解に加えて細胞の遊走、浸潤、増殖、分化などの細胞機能の制御、細胞外基質の分解、各種プロテアーゼの活性化を介した組織の修復、リモデリング、血管新生、癌の浸潤、転移など様々な組織、細胞レベルでの局所の線溶制御に関与している。これらは、細胞線溶もしくは組織線溶と呼ばれている。
  4. uPAに対する特異的な細胞表面レセプターuPA receptor (uPAR)が存在する。uPARはグルコシルフォスファチジルイノシトール(GPI)アンカー型受容体で、組織、細胞線溶の制御に重要な役割を果たしている。
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ウロキナーゼ型プラスミノーゲン活性化因子受容体(urokinase-type plasminogen activator receptor, uPAR)
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組織型プラスミノーゲン活性化因子(tissue-type plasminogen activator, tPA)
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Plasminogen activator inhibitor-1(PAI-1)
定義
血管内の線溶反応を制御する主要な因子で、serine protease inhibitor super family (SERPIN)に属する。ヒトPAI-1は379アミノ酸残基からなる約50kDaの糖タンパク質で、C末端領域のArg346-Met347(P1-P1’)が偽基質となりセリン酵素を不活化する。tPA, uPAの活性を特異的に阻害するセリンプロテアーゼインヒビターである。
ポイント
  1. PAI-1はシステイン残基を持たず分子内にジスルフィド結合が存在しない。分子構造は不安定であり、tPA, uPA活性を阻害する活性型(active form)と阻害しない潜在型(latent form)が存在する。培養細胞により産生されたPAI-1は培地中で活性型から潜在型へと変化しPA阻害活性を失う。活性型PAI-1は、細胞外マトリックスや血漿中に存在するビトロネクチンと結合することにより安定化し、活性型を維持する。PAI-1は一本鎖tPA, 二本鎖tPA, 二本鎖uPAを107M-1s-1で阻害するが一本鎖uPAは阻害しない。
  2. 血漿中に存在するPAI-1の主な産生細胞は血管内皮細胞である。PAI-1遺伝子の転写調節領域(-675bp)に存在する4G/5G遺伝子多型がPAI-1 発現量を規定し、血栓性疾患と関連すると考えられている。肝細胞、巨核球、白色脂肪細胞もPAI-1を産生する。PAI-1は急性期タンパク質であり、腫瘍壊死因子(TNF)α, インターロイキン(IL)1,トランスフォーミング増殖因子(TGF)βなどのサイトカインや増殖因子により産生が著増し、敗血症やDICにおける虚血性臓器障害の原因の一つと考えられている。PAI-1はアディポサイトカインの一つでもあり、血漿PAI-1濃度は内臓脂肪量と相関する。
  3. 市販のELISAシステムによりヒト、ラット、マウスPAI-1の測定が可能である。PAI-1は血小板に豊富に含まれているので採血や検体の管理が重要である。また、zymographyを応用してPAI-1分子やPAとPAI-1の複合体を検出することができる。
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Plasminogen activator inhibitor-2(PAI-2)
定義
主に胎盤で産生される生理的プラスミノーゲンアクチベータインヒビターであり、PAI-1と同様SERPIN に分類されている。
ポイント
  1. 炎症や腫瘍増殖等の組織線溶の制御因子として注目されている。また最近細胞内における機能が注目されはじめた。
  2. 415 個のアミノ酸残基からなり、多くは47kDa の糖鎖を有さない細胞内存在型であり、一部 60 kDa の糖鎖を有する分泌型として存在する。このような二元的な分布は、定型的なシグナル配列を有さず、非効率的な分子内部配列がこれに代わって機能するためであると考えられている。分泌効率は産生細胞により異なる。絨毛細胞、単球、ケラチノサイト等で産生される。
  3. 妊娠に伴い血中濃度が増加し、妊娠末期には 250 ng/mL 程度にまで増加する。胎盤絨毛細胞での産生によるが、胎盤における機能は未だ不明である。また血中濃度の増加も線溶活性の低下には直接には関与しないようである。
  4. PAI-1 と異なり PAI-2 は腫瘍増殖や転移を抑制する事実が in vivo in vitro で報告されている。uPA 依存性のタンパク質分解活性を抑制することが主要な機能であると考えられているが詳細は不明である。興味深いことに、核内にも存在することが示され、癌抑制遺伝子である Rb と結合しタンパク質分解から防御することによりその安定性を増加させることが報告された。その後の検証が不十分であるがPAI-2の新たな機能として注目されている。
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PAI-1抗原と活性
定義
PAI-1 は線溶活性発現の調節因子であり、その多寡により線溶活性あるいは線溶ポテンシャルが決まる。血漿中 PAI-1 の抗原量及び活性値は、いずれも性別、年齢、日内変動等の影響を受け、生理的変動が大きい。
ポイント
  1. PAI-1 抗原量は ELISA で測定する。活性は uPA あるいは tPA の阻害活性として発色性合成基質を用いて測定する。また Bio-immuno assay として、抗PAI-1 抗体と抗 tPA 抗体の異種抗体を用いて tPA-PAI-1 複合体量を測定する方法もある。
  2. 血漿の線溶活性は主に tPA 活性により決まるが、その活性はtPA 抗原量と PAI-1 抗原量のバランスで決定される free tPA 量に依存する。血漿中には 5-10 ng/mL の tPA が存在し、PAI-1 はその 2-3 倍量存在する。tPA 活性は種々の生理的要因により変動する PAI-1 抗原量により規定することになり、PAI-1 活性とは逆相関する。
  3. 線溶活性は午前中に低く午後に高い。これは PAI-1 量が午前に高い事による。肥満、高脂血症、加齢(女性では閉経後)等の PAI-1 量が増加する病態ではtPA-PAI-1 複合体も増加する。メタボリック症候群においては脂肪組織での PAI-1 産生が高まり血栓症のリスクを高めるとされる。
  4. 手術や外傷後及び感染に伴い急性期タンパク質の一つとして血漿中 PAI-1 量は著増する。これによる線溶活性の低下がこれらの病態時の微小血栓形成に伴う臓器障害に関わるとされる。特にPAI-1遺伝子の発現調節領域の 4G/5G 遺伝子多型で 4G/4G の場合は血中濃度が高くなりやすく、外傷後あるいは感染後の死亡率が高いことが報告されている。
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αプラスミンインヒビター
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プラスミン-α2プラスミンインヒビター複合体(plasmin-α2 plasmin inhibitor complex;PIC)
定義
PICは、フィブリン血栓を溶解するプラスミンとその生理的中和因子であるα2-プラスミンインヒビター(α2p-plasmin inhibitor: α2-PI)との1:1複合体である。PICが生体内における新規プラスミン生成量を間接的に反映するため、PICの多寡は線溶系活性化の有用な指標となり得る。
ポイント
  1. PICとともに、凝固系活性化のマーカーであるトロンビン・アンチトロンビンIII複合体(thrombin-antithrombin III complex; TAT)の多寡を知ることにより、線溶系と凝固系の動態を把握できる。
  2. 播種性血管内凝固(disseminated intravascular coagulation; DIC)では、凝固系の活性化に引き続き線溶系の活性化がおこるため、PICとTATの変動とが正相関を示すことが多い。
  3. 治療前の急性前骨髄球性白血病などでは、フィブリン形成に依存しないプラスミノーゲンの活性化が顕著であるため、TATに比してPICが高値となる。
  4. 敗血症に伴うDICでは、凝固系が活性化されTATが増加するにもかかわらず、プラスミノーゲンアクチベーターインヒビター1(PAI-1)の産生誘導によりプラスミン生成が抑制されるため、PICが増加しにくい。
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Thrombin-activatable fibrinolysis inhibitor(TAFI)
定義
既知のplasma proCPB(carboxypeptidase B),proCPU(carboxypeptidase U),proCPR(carboxypeptidase R)と同一の血中プロカルボキシペプチダーゼ(procarboxypeptidase)で、トロンビンおよびプラスミンにより活性化される。活性型TAFI(TAFIa)はプラスミン産生を抑制して線溶系を阻害する。
ポイント
  1. トロンビンおよびプラスミンはTAFI(55kDa)のN末端からArg92までのペプチド(活性化ペプチド)を切断、遊離し、36kDaの活性型TAFI(TAFIa)を産生する。トロンビンによるTAFI活性化はトロンビン・トロンボモジュリン複合体によって、トロンビン単独より数千倍高まるので、生理的なTAFI活性化は本複合体によると考えられている。
  2. TAFIaはカルボキシペプチダーゼB様の作用、すなわち、ペプチドC末端のアミノ酸殘基がアルギニンおよびリジンである場合に、これらアミノ酸殘基を切断する。
  3. フィブリンの一部がプラスミンによって分解をうけて産生される部分分解フィブリンのC末端アミノ酸はリジンとなる。このC末端リジン殘基はプラスミノーゲンとプラスミノーゲン活性化因子がクリングルドメインを介して高親和性にフィブリンに結合し、プラスミンを効率的に産生する足場を提供する。TAFIaは部分分解フィブリンのC末端リジン殘基を切断するため、プラスミノーゲンとプラスミノーゲン活性化因子のフィブリンへの結合が抑制され、プラスミン産生が阻害される。このためTAFIaは線溶阻害因子として作用する。
  4. TAFIは肝で産生され、血中へ遊離する。血漿TAFI濃度は深部静脈血栓症の危険因子としての報告、さらに、安定狭心症および冠動脈疾患の線溶低下に関与するとの報告、CRPやハプトグロビンの動きと相関することから炎症に関与するとの報告などがある。
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Tissue factor pathway inhibitor(TFPI)
定義
TFPIは、組織因子経路インヒビター、または外因系凝固インヒビターと呼ばれ、組織因子・活性型血液凝固第VII因子(TF/VIIa)複合体により開始される外因系凝固反応を制御するクニッツ(Kunitz)型のセリンプロテアーゼインヒビターである。
ポイント
  1. TFPIには構造の異なる2種類(TFPI-1とTFPI-2)が存在するが、通常TFPIと言えばTFPI-1を指す。1991年にLipoprotein-associated Coagulation Inhibitor (LACI)やExtrinsic Pathway Inhibitor (EPI)などの名称がTFPIに統一された。
  2. ヒトTFPI(TFPI-1)は28残基のシグナルペプチドが切断されて生じる276アミノ酸からなる一本鎖糖タンパク質で、酸性アミノ酸に富むアミノ末端領域、3個の縦列のKunitz型阻害領域(糖鎖の結合できる3箇所のアスパラギン残基を含む)、塩基性アミノ酸に富むカルボキシ末端領域が存在する。
  3. TFPIによる凝固阻害作用は2段階の反応で、まずXaが第2Kunitz領域に結合し(Xa活性は阻害される)、次にその結合に依存してTF/VIIa複合体が第1Kunitz領域に結合して(4量体が形成され)、TF/VIIa活性が阻害される。
  4. TFPIは、主に血液中と血管内皮細胞上のグリコサミノグリカン(GAG)に結合した状態で存在し、その産生場所は血管内皮細胞を中心に、血管平滑筋細胞や繊維芽細胞、血小板、単球などであるが、肝臓ではほとんど発現しない。
  5. ヒト血漿中のTFPI濃度は約90 ng/mLで、その80-90%がリポタンパク質(LDL>HDL>>VLDL)結合型であり、遊離型は少ない。また、カルボキシ末端が欠損したTFPIもわずかに存在する。ヘパリン投与により血管内皮細胞上のTFPIは遊離し、血漿TFPI濃度が顕著に増加する。
  6. 凝固阻害活性はGAGに結合した血管内皮細胞上のTFPIが最も強力で、遊離型の阻害活性もヘパリンがカルボキシ末端や第3Kunitz領域結合すると促進される。リポタンパク質結合型の凝固阻害活性は弱い。近年、プロテインSがTFPIとXaとの結合に対して促進的に作用することが報告されている。
  7. TFPIは、敗血症やDICの動物モデルでの血栓形成の抑制や生存率の改善、バルーン血管形成術後の狭窄の減弱などに有効との報告がある。TFPI欠損マウスは全て胎生期に死亡し、TFPIが血管形成に関わる機能をもつとされる。
  8. TFPI-2は、TFPI-1と非常に類似した構造を有するセリンプロテアーゼで、placental protein 5 (PP5)と同一タンパク質である。F/VIIa阻害活性を有するが、VIIa阻害活性はない。肝臓や胎盤での発現が多く、MMP(特にMMP-1や-13)を阻害することなどから、細胞外マトリックスの分解制御や再構築に関わると考えられている。
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Urinary trypsin inhibitor(UTI,ビクニン)
定義
N末端とC末端にそれぞれクニッツ構造を持つタンパク質分解酵素阻害物質 (Bis Kunitz Inhibitor) の接頭語を結合して Bi-Kun-In、すなわちBikuninビクニンと命名された。
ポイント
  1. ビクニンはヒト尿中に存在するトリプシン活性を抑制する糖タンパク質として発見され、以前は尿由来トリプシンインヒビター、すなわち、UTIといわれていた。
  2. 肝臓から重鎖2本と軽鎖1本(これがビクニンに相当する)から構成されるインタートリプシンインヒビター、および、重鎖1本と軽鎖1本(ビクニン)から構成されるプレアルファインヒビターが主に分泌される。
  3. インタートリプシンインヒビターとプレアルファインヒビターは体内で重鎖とビクニンに分解され、尿中に排泄されたものがUTI/ビクニンである。
  4. 重鎖は細胞外マトリックスでヒアルロン酸と共有結合し、マトリックスの安定化に寄与する。
  5. ビクニンはトリプシン以外にも、キモトリプシン、エラスターゼ、プラスミンなども阻害する。
  6. ビクニンは143個のアミノ酸から構成され、10番目のセリンにO型糖鎖が付加されており、以下の生物活性の維持に重要である。
  7. ビクニンはプロテアーゼインヒビター活性のみならず、炎症刺激等によるサイトカイン産生抑制作用も有するため、抗炎症作用および癌の浸潤・転移制御作用も報告されている。
  8. 急性膵炎、急性循環不全の改善薬、早産治療薬として臨床応用されている。
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アネキシンA2(annexin A2, annexin II)
定義
カルシウムイオン依存的にリン脂質に結合するタンパク質であるアネキシンファミリーの一つで、細胞内での膜輸送や細胞骨格の足場タンパク質として機能するほか、細胞表面においてプラスミノーゲンと組織型プラスミノーゲン活性化因子(tPA)が共に結合する線溶活性増強因子である。
ポイント
  1. アネキシンは4個のα-へリックス構造のいわゆるアネキシンリピートからなる彎曲したコアドメインをもち、その凸面にはCa2+とリン脂質結合部位が存在する。膜貫通領域はない。凹面のN末端領域は他のタンパクやリガンドとの結合領域となる。アネキシン2ではS100A10タンパク(p11)が結合する。アネキシン2はS100A10とのヘテロ四量体として、異なる膜同士の会合やコアドメインにおけるF-アクチンとの結合に関わることにより、細胞内での機能を発揮する。
  2. 細胞表面では、N末端領域にtPA(Leu8-Leu13)あるいはS100A10(Ser2-Gly15)が、コアドメインの一部であるC末端領域(Lys307)にプラスミノーゲンが結合し、その結果プラスミンへの変換が促進される。なお、tPA及びプラスミノーゲンの結合はいずれもS100A10を介するとの報告もある。その他、β2-グリコプロテイン、プロカテプシンB、ビタミンD誘導体などが結合することが知られている。
  3. シグナルペプチドを有しないため、細胞外への分泌あるいは移行の機序は不明である。
  4. 急性前骨髄性白血病ではアネキシンA2が白血病細胞の表面に過剰発現する結果、線溶が亢進し出血症状を引き起こす。またアネキシンA2欠損マウスでは、血管内皮細胞表面のtPAによるプラスミン生成が阻害されるため、傷害血管における血栓消退が遅延する他、血管新生も抑制される。
  5. 腫瘍で過剰に発現したアネキシンA2(S100A10複合体)は、細胞表面プラスミン生成を促進し、腫瘍の浸潤・増殖・血管新生などを促進する。
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アネキシンA5 (annexin A5,annexinV)
定義
カルシウム依存的にリン脂質に結合するタンパク質ファミリーであるアネキシン(annexin)に属する分子量34,000のタンパク質。フォスファチジルセリン(PS)のような陰性荷電を持つリン脂質に結合する。
ポイント
  1. アネキシンA5は様々な組織に存在しており、血液や尿(〜10 ng/mL)、唾液や乳汁などの分泌液(〜数百ng/mL)、羊水(〜数百ng/mL)などの各種体液にも存在する。
  2. アネキシンは約70アミノ酸残基から成る特徴的な配列(アネキシンリピート)が4回又は8回繰り返された構造を持つタンパク質ファミリーで、脊椎動物から原生生物まで広く存在する。現在、脊椎動物のアネキシンはA1〜A13まで分類されている(アネキシンA5をアネキシンVとローマ字表記しているのは、以前の分類法による名称である)。
  3. アネキシンA5は当初、複数のグループより胎盤由来の血液凝固を阻害するタンパク質(抗凝固タンパク質)として見出された。
  4. 血液凝固過程においては、活性化した血小板の膜表面にPSのような陰性荷電を持つリン脂質が発現し、カルシウム存在下、血液凝固因子と複合体を形成して血液凝固反応が進んでいく。アネキシンA5の抗凝固活性は、血小板表面のリン脂質にアネキシンA5が結合した結果、血液凝固因子とリン脂質の結合を阻害するためと考えられている。
  5. 胎盤の絨毛間腔の血流は遅く、合胞体栄養細胞(syncytiotrophoblast)表面にはPSが発現しており血液凝固が起こりやすい微小環境であるにも関わらず、正常な妊娠では絨毛間腔の循環はよく保たれている。この胎盤の抗凝固性の機構として、合胞体栄養細胞表面のPSにアネキシンA5が結合して抗凝固性のシールド(antithrombotic shield)を形成しているとの仮説が提唱されている。この仮説では、抗リン脂質抗体症候群でみられる反復性流産は、抗アネキシンA5抗体によりアネキシンA5の抗凝固性のシールドが壊されて胎盤に血栓が生じるためではないかと考えられている。
  6. アポトーシス早期には細胞膜PSが細胞の外側に配向してくることから、蛍光色素で標識されたアネキシンA5はアポトーシス検出試薬として利用されている。
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フィブリノゲン・フィブリン分解産物(fibrinogen and fibrin degradation products, FDP)
定義
FDPは、タンパク質分解酵素によるフィブリノゲンおよびフィブリンの分解産物の総称である。
ポイント
  1. フィブリノゲン分子は、プラスミンによりAα鎖およびBβ鎖のカルボキシ末端部が順次分解されたX分画や、X分画のBβ鎖のアミノ末端部や分子中央部の切断によるY分画とD分画の生成と、さらにY分画からD分画とE分画が生じる。一連の分解過程で生じるこれらの分画は、いずれもFDPである。
  2. 活性化第XIII因子によりγ鎖間のイソペプチド結合による架橋形成(γ-γダイマー)およびα鎖間の架橋形成(αポリマー)を受けた架橋化フィブリンは、プラスミンによりポリマー構造を有する分解産物の集合体であるX-オリゴマーや、さらにDD/E複合体やDD複合体およびE分画へと分解される。これらの複合体ないし分画はいずれも架橋化フィブリン分解産物でありFDPとして捉えられる。
  3. 白血球エラスターゼやカテプシンなどのプラスミン以外のタンパク質分解酵素によるフィブリノゲンおよびフィブリンの分解反応の結果生じた様々な分解産物も、FDPに含まれる。
  4. FDPの測定には、フィブリノゲンもしくはFDP分画(DおよびE分画)に対するポリクローナル抗体や、フィブリノゲンと交差しない抗FDPモノクローナル抗体が用いられている。使用する抗体の抗原認識部位の違いやFDP分画に対する解離定数の違いなどにより、測定試薬間でFDPの測定値が必ずしも一致しないことに注意が必要である。
  5. 線溶系の動態を把握するためには、FDPとともにp-XDP(Dダイマー)やe-XDPを併用した評価が有用である。
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白血球エラスターゼによるフィブリン分解産物
(degradation products of cross-liked fibrin by leukocyte elastase;e-XDP)
定義
e-XDPは、架橋化フィブリンの白血球エラスターゼによる分解産物の総称である。
ポイント
  1. 現在のところe-XDPの測定系は、フィブリノゲンおよびフィブリンが白血球エラスターゼにより分解された際に生じる複数の切断箇所のうち、Aα鎖もしくはα鎖D領域に存在する切断部位のカルボキシ末端ペプチドを特異的に認識するモノクローナル抗体により構成されている。
  2. e-XDPとともにp-XDP(D-ダイマー)の変動を把握することにより、生体内におけるプラスミノーゲン活性化酵素−プラスミン系と白血球エラスターゼ系による線溶反応の動態を知り得る。
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p-XDP(Dダイマー)
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Lp(a)
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プラスミノーゲン異常症
定義
プラスミノーゲンの遺伝子異常をいう。活性値及び抗原量が低下する I 型と、活性のみが低下する II 型に分類される。
ポイント
  1. I 型の多くはヘテロ接合体で強い血栓傾向は示さない。II 型は更にプラスミノーゲン活性化因子によって活性化されても充分な酵素活性を示さない A型と、活性化されない B型に分類される。A 型には日本人に多くみられる(人口比 2.1%) Ala601-Thr 変異(plg-Tochigi)が含まれる。単独でも血栓症の危険因子だが、特に他の危険因子と重なると血栓症発症の危険性が高まるとされる。
  2. I 型ホモ接合体に特徴的な偽膜性結膜炎 (lingneous conjunctivitis) は遺伝子欠損マウスでも認められ、結膜の修復等の組織修復の遅延によるものと考えられている。日本人で稀と考えられたが手術侵襲が加わった症例等で複数例報告された。
  3. 遺伝子欠損マウスで認められる、子宮・直腸脱はヒトの異常症では認められていない。
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高PAI-1血症と高脂血症
定義
高脂血症の中でも特に高トリグリセリド血症において、高PAI-1血症が認められることが知られている。
ポイント
  1. PAI-1の高値は、心筋梗塞のリスクファクターである。
  2. PAI-1は血中トリグリセリド値のほかに、内臓脂肪量や肥満度(BMI)とも正相関する。
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腹部大動脈瘤と線溶
定義
動脈硬化等の理由により、動脈の内腔が局所的に拡張する病態を動脈瘤と呼んでいる。中でも腹部大動脈瘤の頻度が高い。腹部大動脈瘤は時として著明な線溶活性化を伴う凝固異常(線溶優位型DIC)を合併する。実際に血小板数減少症や出血傾向などの臨床症状がみられる症例は全体の0.5〜6%にすぎないが、それらの患者の周術期止血管理や根治手術が不可能な場合の対症療法として薬物療法を考慮すべき場合がある。
ポイント
  1. 腹部大動脈瘤における凝固異常発症のメカニズムとして、瘤局所、瘤壁における血栓形成および溶解の亢進、コラーゲンなどの内皮下組織による凝固因子の活性化等が推測されているが、現時点で一定のコンセンサスは得られていない。その発症病態によりlocal DICと呼称されたこともある。また、慢性の経過をとりやすく、慢性DICの病態となる。
  2. 腹部大動脈瘤に伴う凝固異常は線溶活性化が著しいことが特徴である。検査所見としてはプラスミン-α2プラスミンインヒビター複合体(PIC)の上昇、α2プラスミンインヒビター(α2PI)およびプラスミノーゲンの低下が特徴的である。FDPやDダイマーも上昇するが、フィブリノゲン分解の進行を反映してFDP/DD比が上昇しやすい。
  3. 大動脈瘤に対する根本的治療(人工血管置換術)が可能な場合は、術後に随伴する凝固異常は軽快することが多い。手術適応がない場合には、凝固異常に対する薬物治療としてヘパリン類(+補充療法)が最も一般的であるが、これも一定の見解は得られていない。その他、メシル酸ナファモスタットの使用やヘパリン類とトラネキサム酸併用療法により良好な止血コントロールを得たとの報告がある。
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線溶系とアレルギー反応
定義
線溶系は、止血栓の溶解のみならず様々な生体反応に深く関与している。細胞浸潤、浮腫、組織再構築、および線維化など多段階の反応系から構成されるアレルギー炎症反応の各過程に対して、プラスミノーゲンアクチベータ−プラスミン系が緻密な制御機構として作用する可能性がある。
ポイント
  1. ヒトアレルギー性鼻炎症例の鼻粘膜では、ウロキナーゼ型プラスミノーゲンアクチベータ(uPA)やプラスミノーゲンアクチベータインヒビタ−1(PAI-1)の発現がともに増加している。
  2. PAI-1欠損マウスでは、野生型マウスでみられるTh2優位な反応性に対してTh1優位な免疫応答性と好酸球浸潤やI型およびIII型コラーゲン沈着の抑制などがみられ、アレルギー性炎症の成立が有意に抑制される。
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肝再生と線溶
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神経再生と線溶
定義
神経再生とは、疾病や障害で失われた神経細胞あるいは神経ネットワークが再構築されることである。成人の中枢神経系では、神経細胞は成人脳では新生しないと長く考えられてきた。しかし嗅球や海馬などの一部の領域では神経細胞の新生が起こることが明らかとなり、成人脳でも神経が再生の可能性が示された。現在、病体や障害後に失われた神経を再生させ、機能を回復する可能性が広く研究されている。
ポイント
  1. これまでのところ神経細胞の再生と線溶系の因子の寄与についての報告はない。
  2. 末梢神経の軸索障害後に新規の軸索が再生することが知られており、その際、障害部位に沈着するフィブリンは軸索再生を阻害する。tPAおよびプラスミン線溶系の因子は沈着したフィブリンの分解を促進し軸索再生に寄与している。
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アミロイドーシスと線溶
定義
全身性アミロイドーシスの患者、特に原発性(免疫グロブリン性)アミロイドーシスでは出血の合併症を認めることがあり、時に致命的となる。出血傾向の機序としては、後天的凝固因子(活性化第X因子、第V因子、von Willebrand因子、組織因子)の低下がよく知られているが、最近では線溶能の亢進を合併することも明らかとなってきた。
ポイント
  1. アミロイドーシスはタンパク質のフォールディングの異常が原因となり、タンパクが凝集してアミロイド線維と呼ばれる繊維状構造を形成し、組織に沈着する病気の総称である。
  2. 組織型プラスミノーゲン活性化因子(tPA)がアミロイド線維と相互作用し活性化されることによりプラスミン生成が増加し、線溶能の亢進をきたすものと考えられている。
  3. アミロイドーシス患者の約7割に、プラスミン-α2プラスミンインヒビター複合体(PIC)の高値を認めたとの報告がある。
  4. 治療としては、アミロイドーシスの積極的な化学療法や自己末梢血幹細胞移植により、出血傾向が改善する場合がある。
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前立腺癌と線溶
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トラネキサム酸(tranexamic acid)、イプシロンアミノカプロン酸(epsilon-aminocaproic acid)
定義
リジン類似物質でプラスミノーゲンのフィブリンへの結合を阻害する合成線溶抑制剤である。トラネキサム酸は商品名トランサミンとして知られている。
ポイント
  1. プラスミノーゲンはリジン結合部位を介して、フィブリンや細胞表面の結合タンパクの C 末端リジンに結合すると高次構造が変化しプラスミノーゲン活性化因子により効率的に活性化される。フィブリン上での効率的な線溶活性発現のための重要な生理機構である。これらのリジン類似物質はその結合を競合的に阻害し線溶活性を阻害する。後出血を典型とする線溶亢進に伴う出血の治療に有効である。
  2. リジン結合部位はリジンのカルボキシル基と側鎖のアミノ基を必要とする。両類似物質はアミノ基とカルボキシル基をリジンとほぼ同様の空間配置で有しており(図参照)効率的にリジン結合部位に結合すると考えられる。
  3. プラスミンはトリプシン様のセリン酵素であり、リジン、アルギニンの C 末端側を加水分解する。従って一部分解されたフィブリンは C 末端にリジンを有するためプラスミノーゲンが結合しやすくなり更に分解が促進されることになる。
  4. Thrombin-activatable fibrinolysis inhibitor(TAFI)はプラスミノーゲン結合に重要なフィブリン C 末端リジンを除去して線溶活性を阻害する。
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アプロチニン(aprotinin)
定義
トロンビン,ファクター Xaには作用しないが、プラスミン、カリクレイン、トリプシン、キモトリプシンを効率よく阻害するセリンプロテアーゼ阻害剤。商品名トラジロール (Trasylol)。
ポイント
  1. 一般にトリプシンインヒビターには大豆や卵白由来のトリプシンインヒビターとウシ肺臓由来のアプロチニンがある。トリプシンインヒビターはトリプシンを特異的に阻害するのに対し、アプロチニンはすべてではないが多くのセリンプロテアーゼを阻害する。
  2. アプロチニンは、58個のアミノ酸残基からなる塩基性ポリペプチドである。
    1)組織中には特に、肺、脾、肝、膵に存在し、肺由来のものを特にBPTIという
    2)作用機序はセリンプロテアーゼの活性中心と競合阻害することによる。
    3)適応症は外傷性ショック、急性循環不全、細菌性ショックである。
    4)使用濃度は0.06-2 μg/mL (0.01-0.3 μM)と報告されている。
  3. アプロチニンは、海外では冠動脈バイパス術(CABG)の際の出血を減らし、血小板機能を維持するために用いられてきたが、全死因死亡の増加が示唆された経緯がある。
  4. 副作用として、1. ショック、アナフィラキシー様症状、発赤、蕁麻疹、呼吸困難、喘鳴、胸内苦悶、血圧低下、脈拍微弱、チアノーゼ、2. 過敏症、蕁麻疹、そう痒、発疹、発赤、顔面潮紅、発熱、血管痛、血栓性静脈炎、肝機能障害、3. アナフィラキシー反応、心筋梗塞、心筋虚血、冠動脈閉塞症、冠動脈血栓症、血栓症、肺塞栓症、心膜液貯留、播種性血管内凝固症候群、凝固障害、乏尿、急性腎不全、腎尿細管壊死が報告されている。
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