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用語集(詳細説明)

大分類:血小板

小分類:機能分子


P2Y12受容体
P2Y12 receptor

解説

【概要】
 P2Y12受容体は、2001年にクローニングされたアデノシン二リン酸(adenosine diphosphate; ADP)受容体である(分子量39.4 kDa)。ADP受容体としては、1996年にクローニングされたP2Y1受容体もあり、いずれも7回膜貫通型のGタンパク質共役受容体(G-protein-coupled receptor, GPCR)である。P2Y12受容体は、Giと共役しており、アデニル酸シクラーゼ(adenylate cyclase, AC)の阻害やホスファチジルイノシトール-3キナーゼ(PI3K)経路を介して、持続的な血小板凝集や顆粒分泌を惹起する(図)1)

【ノックアウトマウスの表現型】
 P2Y12受容体ノックアウトマウスは、血小板活性化障害、出血時間の延長、傷害血管における血栓形成遅延がみとめられる2)

【病態との関わり】
 P2Y12受容体欠損症患者は、出血傾向を示し、血小板数や止血データは正常であるにもかかわらず、出血時間の延長がみとめられる。P2Y12は抗血小板療法の代表的な分子標的であり、拮抗薬としてはチクロピジンクロピドグレル、さらに最近ではプラスグレル(2014年承認)があり、虚血性心疾患(急性冠症候群等)や虚血性脳血管障害(心原性脳塞栓症を除く)後の再発抑制などに使用されている。(参照:「チエノピリジン系抗血小板薬(チクロピジン、クロピドグレル、プラスグレル)

図表

参考文献

1) 池田康夫:血小板生物学,丸山征郎編,メディカルレビュー社,2004.

2) 白鹿正通:ADP受容体異常症,血栓止血誌 16:207-211,2005.

3) 富山佳昭:P2Y12受容体に関する遺伝子関連検査,血栓止血誌 23:450-456,2012.

引用文献

1) Kahner BN, Shankar H, Murugappan S, Prasad GL, Kunapuli SP: Nucleotide receptor signaling in platelets. J Thromb Haemost 4: 2317-2326, 2006.

2) http://www.informatics.jax.org/marker/MGI:1918089

著者

梅村 和夫 (浜松医科大学薬理学講座)

松本 祐直 (浜松医科大学薬理学講座)

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